2025年4月より、教育機関向けに出前講座をおこなっています。
第1弾は、岐阜県立岐阜農林高等学校。

同校とは、2022年の知財甲子園がきっかけで交流がはじまりました。
毎年弊社の課題を取り上げ、知財甲子園に取り組んでくださり、
その創造力とパフォーマンス力に、毎年毎年、アイデアと感動と活力をいただいていました。
専門教育にも知財教育にも熱心な同校のA先生が、
「SEEDsの技術を教材にできないかな?」
とお話を持ちかけてくださったのが、今回のはじまりです。

講座のテーマは、おおまかにいうと「自分たちの身の回りの運搬課題を発見し、ロボットで解決してみよう」。
校内の運搬課題に着目し、用途に合わせたロボットを企画し、要求仕様を作成。
その要求仕様を弊社に提示されると、それをもとに弊社がロボットを製作します。
現場でそのロボットをつかって、課題解決の実証をおこなっていく、
というかなり実践的な内容です。
農業高校は座学だけでなく実習も多く、外の作業もたくさんあります。
その中でも岐阜農林は、ハウスやほ場が充実していて、とにかく広い!!!!
(Google Mapによると外周1.44㎞・約13万㎡・・・)

学校にある(歴史深そうな)校内案内板を見ると、屋外エリアが校舎(建屋)エリアの6~7倍あるのでは…?
ひとことに「校内」といっても、とっても広い敷地。
結構な距離の移動 や さまざまな種類の農作物やそれに伴うさまざまな作業があるようです。
初回・2回目は、その企画・要求仕様の作成に着手しました。
・どのような場所・環境下で
・いつ
・だれが
・どのように
・なにを運ぶのか?
・それはなぜそうするのがいいのか?
という5W1Hを基本とした現場ユーザ視点を突き詰め、
どんなロボットが現場の役に立ちそうか?
を、事前に生徒さんで実施されている現地調査をもとに、詳細化していきました。
受講者は全部で8名。
皆さんは、ひとりひとり能動的に取り組み、質問も適宜し、
なにより、チームでしっかりと話し合い、論理の組み立てするのがうまく、
筋のよいおもしろいアイデアを、絵と文章でわかりやすく落とし込んでくれることに
われわれは驚きました。(私たちのほうこそ学ぶことが多い)

授業後の自主的な取組もあり、要求仕様は素晴らしいものが提示されました。
これからさきは、弊社側の出番。弊社技術へ共有し、必要に応じて生徒さんとミーティング。
そのようにしながら製作に取り掛かっていきます。
現場で使われるのが楽しみですね。
今年は、高校のほか、中学校への出前講座をおこなう機会もいただいています。
現代の中高生は、勉強のノウハウやインターネット検索や動画、AIの活用などにより、
すぐに “答えらしきもの” に当たることが、以前に比べて非常に簡単になり、
それらツールに頼る機会が増えているのではないかと思います。
私たちの授業では、「覚える」「調べる」が中心のいつもの学校の授業とは趣向を変えて、
生徒さん一人一人が、「答えのないものに対して、深く考え、自分なりに答えを出し、ことばで表現する」
ということを、「ロボット」に関連するテーマをつうじて学んでいただけるようなコンテンツにしています。
弊社は少人数ゆえ、対応範囲を大きく広げることはできませんが、
弊社メンバーの経験が、少しでも学生の皆さんの今後の人生のお役に立てるよう
各校に合わせた講座を手作りして取り組んでいきます。